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2010年05月25日

決算賞与

「会社で利益が出そうなので、社員に還元するという意味でも、賞与を出したいが、夏、冬の決められた時以外に支給することはできますか。」という相談を受けました。

決算の時にそのような形で支給する賞与は、通常、「決算賞与」といいます。決算賞与自体に問題はありませんが、決算期終了後に支払う決算賞与を支払う日より前の期の損金にするために未払計上する場合には、税務上、いくつか要件があります。

使用人賞与の損金算入時期(法人税施行令134の2)
•決算日(例えば3月31日)までに、その支給額を、各人別かつ同時期に支給を受けるすべての使用人に対して通知していること
•通知した支給額を決算日以後1か月以内に受給者全員に支払っていること
•その支給額につき通知をした日の属する事業年度において損金経理をしていること

この要件を守らないと、例えば、3月の決算期に未払賞与を計上しても、2か月後の5月に支払っては、3月の決算では損金算入されずに、翌期に損金算入されることになってしまいます。

通知したことを証明するためには、支給額の通知を書面で行い、未払賞与明細書を作成し、各人の確認印を押してもらっておくなどの方法を採ると良いでしょう。

また、税務以外の注意事項として、人事上の配慮も必要かと思います。決算賞与は「社員の士気を上げる」ことは間違いありませんが、継続すること、毎期支払うことが大切で、前期は払ったが今期は払えないということでは逆効果にもなりかねません。
ましてや、その利益が出ない原因が、社長の車が高級になったことなどにあれば、優秀な社員から順番に辞めてしまうようなことも起こりえます。利益減の原因が高級車の購入ではないにしろ、どうしてもそういう色眼鏡で見られてしまうでしょう。

給与をもらっている身にとっては、1回もらった賞与は翌年ももらえるものと思って、あてにしてしまうものです。そういう時は、社員に会社の業績を説明して、「今期はあなた方の活躍によってこれだけの利益が上がったので決算賞与を支払うが、来期も同じような数字が出なければ支給しません」と、予め納得してもらうことが大切でしょう。

2010年05月25日

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